クリス介護の日記

認知症へ果敢に向き合う有志への讃歌

しまった先は、心の底へ

 

認知症のひとはサイフなどの大事なものを自分でしまったのにも関わらず、しまった場所はもちろんのことしまったこと自体忘れてしまうことがあります。この時だれかに取られたという妄想に駆られます。認知症初期から中期にかけて現れる症状で記憶障害や認知機能低下が主な原因として知られています。アルツハイマー認知症の約半数にみられます。日本では女性に多いことでしられています。一般的にものをなくした場合何処かに忘れてきたというふうに責任を感じるものですが過去にお金に苦労した経験から過剰に反応しているだとされています。ですので、なぜそのように疑うのかその理由を理会師受けてメルことが大切になります。        クリス ジョウ

大切な物は自分の目で確認したい

  認知症が進むと物忘れが多くなります。たとえば大切にしていたものが本当にあるか絶えず心配になります。例えば、私の着物はどこかしら?疑問に思うと、目の前に無いと心配で探し始めます。桐箪笥を開けると着物が目に入り、一枚一枚取り出して目の前に広げる事で安心するようです。家族からすると、今閉まったばかりなのにと思われるかもしれません。しかし、納得がいくようにしてあげて下さい。同じ症状は長く続くことはありません。時間が許すかぎり一緒にたたみながらそれぞれにまつわるエピソードを語ってもらうと、気持ちも穏やかになり次回からは家族さまのお話にも耳を傾けてもらえるかもしれませ。症状は長く続かないので割り切りが肝心です。        クリス ジョウ

常道行動

今日はお客さまが大勢いらっしゃるということで部屋中に湯呑が散在しています。以前がご主人さまが経営されていた会社でAさんも手伝っていました。これは、認知症による遡って記憶を喪失してしまったケース。Aさんは現役時代に戻っていまお茶の用意をしています。ここで家族やヘルパーさんがやってはいけないことは、1.今は必要ないので片付ける2.数を減らす。まずは話に乗る。そして、お茶に関心が薄れた頃、片付ける。
こうした、常同行動にはパターンがあります。例えば、常道的周遊/まいにちおなじコースであるきまわる。同じ店で同じ物を買う。時刻表のように決まった時間に決まったことをする。常道的食行動/まいにちおなじメニュー、おなじレシピ。その他、同じ言葉を繰り返す。同じ言葉、同じ文字、を繰り返し言う、書く。このタイプのひとは変化や刺激を嫌います。
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鑑現象

アルツハイマー認知症の中期から後期にかけて現れる現象に鏡現象がある。鏡野中の自分が別人に映るらしい。一緒にお茶を楽しんだり、会話を楽しんだり。人によっては鏡の中の自分に敵意を露わにし鏡を割って大騒ぎになることも。見当識障害も影響してか、寂しさを分かち合う同士にさえ感じる。     クリス ジョウ

実際に見えないものが見える

大きな犬が吠えている!うあっ。こっちに飛びかかろうとしてる!現実にはないものが見える(幻視)は認知症の中でも神経細胞にレビー小体型という特殊な物質が沈着して起こる。脳の後頭葉にある視覚野が傷害され、何もなくても見えると認識しまいます。レビー小体型認知症認知症患者の約20%を占めていて、パーキンソン病のような手足の震え、歩行障害、うつ病のような症状があります。レビー小体型認知症による幻視は立体的でリアル。幻聴がともなうこともある。レビ小体型認知症は、アルツハイマー型認知度、パーキンソン病うつ病などと誤診されることが多々あります。治療に効果が感じられる場合、医師に相談しましょう。
パーキンソン病のような症状がでるとつまずきやすくなり転倒にも要注意。幻視は周りの人には見えなくても本人には極めてリアル。本人に混乱がなく家族にも影響が無さそうな場合、そうだね、いるね、と話を合わせながら話題を変えると良いでしょう。


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性的言動に困ったら

衝動的な行動を抑えるのは前頭葉の働き。この部分に障害があると衝動を抑制できなくなります。認知症のひとは、前頭葉の働きがよわまっていて、理解力や判断力も低下して行きます。その場で撮ってはいけない行動かどうかも判断できない場合もあります。記憶の逆行のため実年齢より若いつもりでいることがあります。そこで、若い娘さんやヘルパーさんへアプローチすることがあるようです。高齢者の性的言動に対していやらしいなどと偏見を持つ人がいますが高齢でも感情や性は自然な欲求であることには変わりありません。
本人は悪い意識はないので嫌悪感をあらわにして強い態度で拒否すると混乱を招くでしょう。この場合、テレビをつけるとかまどの外へ話題をふり意識を別の方へ向けさせると良いでしょう。自身で解決できないような場合、まずは、ケアマネージャーへ相談しましょう。ご家族へ相談し辛いこともケアマネージャーへは淡々と話すことができるでしょう。ケアマネージャーも多くの事例を踏まえて適切なアドバイスを下さると思います。
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